ぺー さんの感想・評価
3.5
【超古典】サニーがボーイだった頃
MXで再放送
50周年記念とのことでした。
さっそくですが自分が生まれる前のアニメ作品を興味本位で観たりします?
私の場合、本作品が初かもしれません。想い出/思い入れがなければ表現が洗練されてる現代の作品が見やすい。そもそも20世紀アニメのレビューはほとんど書かない私の言い訳もとい視聴理由は↓
・松ちゃんが最近マンガ読んでるわーと言ってた
・なんだかんだ劇画ものって見かけないよね?
・現代世界では居場所なさそうな梶原一騎もの
・なんとなく…
深い理由ございません。
みんな大好き極真空手の創始者大山倍達の半自伝的作品との触れ込みで当時の少年たちに多大な影響を及ぼしたとされる空手格闘物語です。
終戦直後の池袋界隈。生き残った特攻隊員“飛鳥拳”が己の拳で生の意味を探求するようなストーリーです。正直説教臭いですがアリですね。
山籠もりしたり牛や羆と闘ったり弟子を取ったりその弟子との悲しい別れから新天地アメリカに活路を見出したり、とその流れからバトルアニメの源流とアニメ史の観点からでも相応の位置づけになるのだと思います。
ただそんな理由で古い作品を観るモチベーションには繋がらないですよね?
自分の場合50年前の空気にすっかりあてられての完走です。モデルとなった大山倍達含めて制作メンバー大半が1920~1930年代生まれ。彼らが40代前後で現場責任者くらいのポジションになって振り返る青年時代“特攻隊上がり設定”“池袋の闇市”は実体験なのです。これが凄いというか趣深い。
たとえばここ最近なら、ドラクエのフィールド曲使ったトヨタのCMや、90年代J-POPや、『ハイスコアガール』あたりのネタに触れるのに近い。当時を知る者には懐かしく知らない若人にとっては新鮮。そのうち平成生まれが現場の主力になれば、ケツメやオレンジレンジだったり、六本木ヒルズだったりをアイコンとしてなにか作られてくかもしれません。その50年前ヴァージョンみたいなもんですかね。
技法なんかよりエッセンスを感じよ!
これはこれで貴重な経験でした。
※補足
■1973年(昭和48年)
つまりリアタイだと50歳代半ばより上の世代の先輩方が熱狂した計算になりますね。
当時を知る由もありませんがポリコレ全盛の現代の感覚を捨てると幸せな気分に浸れます。
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法令順守は蚊帳の外。現代のツッコミ待ち作品と比較にならない暴走ぶりは必見です。
■文化って土壌よね
興味本位でスタッフをググりまくってみた。多くは鬼籍に入られてますね。そりゃそうだ。
と思ってたら大山の弟子の一人千葉真一氏の訃報がこの再放送期間に飛び込んできました。氏は実写映画でも主演を務めていてついでにこちらも視聴済みだったりします。
氏の愛称をもじったような“Sonny Boy”なんてアニメが放送中だったり、そのサニーボーイはMADHOUSE製でファウンダーの一人出崎統氏は『空手バカ一代』のスタッフにクレジットされてたり、と意外と狭い世界と思うかなにかしらのご縁と思うか、ひとえにジャパニメーションと言われつつも歴史や繋がりや積み重ねあって今ここなのよね~が実感できたことがなによりの収穫だったかもしれません。
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狭い世界なのはそうなんでしょう。
そんな現場で“虚”も“実”も取り込んで、磨いて重ねて今がある。
そんなことを夢想できる古典作品でした。
視聴時期:2021年4月~12月 地上波再放送
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2021.08.22 初稿